VRを用いた技術が、これまで治療が困難だった症例に対して有効であると実証された例は先の記事にもある通りですが、VRによる治療は主に「脳機能」に関連して有意の効果をもたらすことが期待できます。

今すでに実践されているもう一つの治療について

そこで、今すでに実践されているもう一つの治療の例を少しご紹介させていただきたいと思います。

米のサンディエゴにあるメディカルセンターでは、VRを用いての心理療法が研究されています。

世の中には悲惨な事件、事故、あるいは戦争体験などによって心的外傷後ストレス傷害(PTSD)を発症している人々がたくさんいますよね。

PTSDを改善することは心理業界において非常に難しいテーマの一つですが、このセンターではVRを用いた疑似体験療法の研究が進められています。

疑似体験療法そのものは昔から存在する治療法ですが、一定の効果を安定して得ることができるものではなく、非常に高い技術を要するものでもあることから、広く普及しているものとは言いがたいものでした。


セラピーの手段としては非常に有効なもの

しかし、VRを使用することによって、心的状況を再現することが容易となったことから、あたらめて体験することで過去の記憶と向き合い、抵抗感を取り除くことが可能となってきています。

また、このような追体験を可能としたBravemindという装置は、VRセラピーを行うために開発されたものです。

リラックス空間においてこのような装置を用いることで、うつ病の治療、PTSDの緩和を行う為のセラピーを容易に行うことができるようになります。

VRによる仮想体験は、セラピーの手段としては非常に有効なものと言えるでしょう。